極小・高精度・難形状の金型を高品質にする技術やノウハウおよび基礎知識をご紹介!
粉末成形プレスラインの生産性向上について、金型メーカーの立場から、
検討すべきポイントについて解説します。
まず生産性の向上という大きなテーマの下で、
具体的にどの項目を改善していくのかを定める必要があります。
例えば、生産に用いる金型自体を潰れにくくするのか、ショット数を上げるのかといった、
取組む項目毎にアプローチが異なります。
上記の2つはいずれも金型の耐久性向上という改善目的に沿っていますが、
ショット数を上げるためのアプローチと、潰れにくい金型を作るためのアプローチは実は異なります。
ショット数を上げ...
超硬金型の寿命を上げるためには、金型の硬度を上げるのが一番即効性があり、有効な手段です。
ただし、単純に硬度を上げても大幅な長寿命化につながらないケースもあります。
これは成形対象となるセラミックの材料に寄るところが大きく、成形対象と金型材料の両方が上手くマッチするように金型を企画しなければなりません。
たとえば
超々微粒子を用いた超硬合金を金型に用いると、硬くなるが割れやすいという特性となります。
量産数を増やすのか、金型が割れにくくするのかの目的によって対策は異なってきます。
例・製品が小さい、または極小の場合は、超々微粒子...
超硬金型とは超硬合金で製作された金型になります。
超硬合金はタングステンカーバイドが主成分であり、耐摩耗性、耐久性、離形性が非常に高いことが特徴です。
金型は部品どうしの接触や摩擦など摩耗のスピードが早く、摩耗の状態が許容限度を超えてしまうと金型の破損や不具合、成形品の不良などにつながってしまうため、高い耐摩耗性が求められます。
摩耗には接触したりこすれあう部品どうしが、磨り減ってゆく正常摩耗の他にも摩耗の種類があります。
部材間の硬度差によって起こるアブレシブ摩耗、部材同士の衝突によって生じた凝着部の脱落によって起こる凝着摩耗、負荷と除荷が繰り返され...
HRA90とは硬度のことで、ロックウェル硬さで表した硬度になります。
ビッカース硬さで言うところのHV1400と同程度の硬度になります。
ロックウェル硬さは測定する材質に圧子を載せて荷重をかけ、その時のくぼみの深さを測定する測定方法になります。
HRAの他にHRBやHRCがあり、このHRの後ろについているA、B、C、はスケールのことを指しています。
超硬合金の材質を表す際にはこのHRA硬度も一緒に表されます。 ...
超硬加工とは、タングステンカーバイドにコバルトや炭化チタン、炭化タンタルなどを混合させた超硬合金に切削、研削、放電等の加工を施すことです。超硬合金はその名前の通り硬度が極めて高く、ダイヤモンドに次ぐ硬度を誇ります。そのため、超硬合金を加工する超硬加工は難加工であり、通常の工具では加工することができません。
そのため、切削加工や研削加工はダイヤモンドツールによって行われます。ダイヤモンドツールは工具の一部に天然ダイヤモンドもしくは人造ダイヤモンドを使用した工具のことで、切削工具や研削工具では切れ刃にダイヤモンドが使用されています。
超硬合金の精密加工が難しい...