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ダイス鋼(HRC60)の切削(直彫り)加工

2022/10/17
ダイス鋼(HRC60)の切削(直彫り)加工

ダイス鋼(HRC60)とは?

ダイス鋼とは、冷間金型用の合金鋼であり「HRC60」とも呼ばれているものです。
ダイス鋼は鉄をベースに、クロム、炭素、モリブデン、マンガン、ケイ素、バナジウムを含めた合金になり、
薄板の金属プレス金型に良く使用されています。また、耐摩耗性の観点から大量生産に向いています。
そのようなダイス鋼の特徴を3つ下記で紹介いたします。

①熱処理することによって、硬度がHRC58以上になり、加工を行った際に発生する歪みが少なく寸法精度が高い特徴があります。

②焼き入れ性に優れています。ワークが大きいものでも、空冷で焼き入れ処理が可能なので、大型金型の作業効率が高いです。

③高温で軟化しやすい特徴があります。加工時の温度が高い場合の加工は、向いていません。そのため、ダイス鋼の加工では、温度の設定が重要になります。

そのため、ダイス鋼の加工を行う際は、特徴を理解した上で、行っていただければ幸いです。

型彫り放電加工 から切削加工に置き換えると・・・

今までは、加工工具がなかったので、型彫り放電加工しか選択肢が無かったですが、現在は、切削加工も対応できるようになりました。

そこで、ダイス鋼の型彫り放電加工を切削加工に切り替えるとことで、製作時間が30%削減できます。

その理由として、型彫り放電加工は、1回の放電で削れる部分が少なく加工に時間がかかるためです。それにより、切削加工を採用することで後加工の工程が短くなり、時間の短縮ができます。

また、それに伴いコストも20%削減できます。尚且つ、型彫り放電加工の機械は、高価なためコストがかかります。対して、切削加工は、金型を用意しなくても済む加工方法であるためコストダウンを実現できます。

そして、面粗さの向上が可能です。その理由として、切削加工は、1/1000台の精度のような高精度の加工が可能だからです。

このように、型彫り放電加工から切削加工に変更することによるコストダウン・リードタイム削減・面粗さの向上いったメリットがあります。ですが、反対に注意点も存在します。

注意点

先ほどは、切削加工に置き換える事でのメリットをお伝えいたしました。ですが、製品によって、切削加工ができないものがあります。

それは、深い形状を持った製品です。切削加工は、深い形状になると工具干渉するので注意が必要です。

また、剛性がなく薄い製品に関しても、注意が必要です。切削加工は、剛性がない柔らかな素材ですと、めくりあげる際、表面が荒れやすくなるため、加工の際に気をつける必要性があります。

ただし、ダイス鋼を切削する工具は非常に高価であるため、注意が必要です。

多数個取り金型製作なら、当社にお任せください!

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