超硬金型とは超硬合金で製作された金型になります。
超硬合金はタングステンカーバイドが主成分であり、耐摩耗性、耐久性、離形性が非常に高いことが特徴です。
金型は部品どうしの接触や摩擦など摩耗のスピードが早く、摩耗の状態が許容限度を超えてしまうと金型の破損や不具合、成形品の不良などにつながってしまうため、高い耐摩耗性が求められます。
摩耗には接触したりこすれあう部品どうしが、磨り減ってゆく正常摩耗の他にも摩耗の種類があります。
部材間の硬度差によって起こるアブレシブ摩耗、部材同士の衝突によって生じた凝着部の脱落によって起こる凝着摩耗、負荷と除荷が繰り返されることによって起こる疲労摩耗、部材間の電位差によって起こる腐食摩耗などが異常摩耗となります。
また、金型は年単位での長期間にわたっての使用も珍しくなく、その間、製品を正常に成形しなければなりません。金型は製品の成型時に圧力負荷がかかるため、この長期間の使用に耐えるために高い耐久性を持つ必要があります。特に金型の変形は成形品の品質に大きな影響を与えてしまいます。
離形性とは表面に粘着や焼き付きを起こさない性質のことを指します。
金型においては成形した製品が金型に粘着しないように離形性の高い材質で金型を製作する必要があります。
このように金型には様々な要求があります。
超硬合金で製作された超硬金型は耐摩耗性、耐久性、離形性のような各要求に対して高いレベルで応えることができます。
当社では、碌々産業製マシニングセンター「Andoroid Ⅱ」、ゾディック製ワイヤーカット放電加工機「AP250L」、ゾディック製形彫放電加工機「AG40L」、和井田製プロファイル研削盤「PXG-2500L」などの豊富な最新鋭の設備群を活かして、高精度な超硬金型を製作しております。これらの高精度な機械を使用することにより、世界最小レベル、0302タイプの実用金型の製作まで対応することが可能です。
※0302タイプとは0.3mm×0.2mmの極小サイズの金型のことで、精密部品を扱う生産現場には欠かせない金型になります。
当社では、長年培ってきた経験・ノウハウを活かし、高精度な超硬金型の製作を行なっております。金型の製作技術はもちろん、金型の設計に関しても圧倒的ノウハウを保有しており、設計段階からオリジナルの構造への図面提案を行い、それに応じた加工工程で加工を行うことにより、高度なパンチ間のピッチ精度、金型のクリアランス等を実現しております。
いかがでしょうか。今回は、超硬金型についてご紹介しました。
当社では、極小・高精度・難形状の超硬部品加工や超硬金型の設計・製作・修理など様々なご依頼に対応いたします。また、当社は金型や部品の製作だけでなく、コストダウン提案 や生産性向上提案など価格と品質においてお客様のご期待に全力でお応えします。超硬部品、治工具、成形金型などお気軽にご相談ください。