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超硬パンチとは?実際の製作事例をご紹介!

2023/04/19 超硬パンチとは?実際の製作事例をご紹介!

超硬パンチとは?

超硬(超硬合金)とは、粉末を用いて加圧成型で1300°~1500°の高温で焼結した合金金属のことです。超硬パンチとは、この超硬合金を使用した粉末成形等で用いられる金型用のパンチのことを指します。下記にて詳しくご説明しますが、超硬パンチは、主に耐摩耗性等が求められる場合に使用される非常に硬度が高く、熱に強いパンチとなります。

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超硬パンチの使用用途

超硬パンチは、金型加工、自動化機器、高精度機器、実験用具などの部品製造に広範囲にわたって活用されています。これらのパンチは超硬合金製であり、その主な目的は、摩耗耐性の向上です。

精密金型では頻繁に使用される超硬パンチは、プレス金型のパンチとしても大変有用です。摩耗による寸法の変化が少ないため、超硬パンチを使用することで、製品の寸法の安定性を維持し、品質の向上に寄与します。

超硬パンチは、摩耗に対する耐性が高い一方で、圧縮応力には強く、引張応力には弱い特性があるため、パンチ保持部の強度向上が必要です。これにより、パンチの破損リスクを低減し、長寿命化を実現できます。

>>超硬合金の加工方法について紹介いたします!

>>超硬金型のメリットを紹介

粉末成形金型

超硬パンチは、粉末冶金に適した金型の製作に用いられ、エンジンやトランスミッションなどの部品加工に利用されます。高精度な加工が実現でき、生産効率が向上し、コスト削減にも繋がります。さらに、材料のムダも減らすことができるため、環境負荷の軽減にも貢献します。

>>粉末成形金型の製品事例と特徴・工程をご紹介!

>>桂精密の粉末成形金型

精密プレス金型

高精度なパンチ・ダイを活用し、プレス金型として自動車部品や電子部品の生産に寄与します。これにより、製品の品質と寸法精度が向上し、生産効率が高まります。また、超硬パンチは、耐久性が高く、生産ラインのダウンタイムを減らすことができるため、生産コストの削減にも繋がります。

>>粉末成形プレスラインの生産性向上の方法

超硬材料の性質・選定方法を詳しくご紹介

>>超硬合金とは?超硬合金の材質選定のポイントをご紹介!

1.高硬度/耐摩耗性

繰り返し使用する品物に対しての字妙の増加、クオリティーが長期間維持されます。

2.磁性/非磁性

磁性体材料を加工する品物に適しています。

主に電子部品等、磁力の発生が問題となる箇所は、非磁性を使用します。

3.耐衝撃性

基本的に、バインダー量を増加させること、また粒子を粗くすることにより折れを防止します。

比例して硬度が下がります。

4.微粒子/超微粒子

超硬内のタングステン粒子の細かい材料。

硬度、耐摩耗性、耐微少チッピング性、離型性、抗折力に優れています。

非常に高価、加工が難しい材料のためコストが上がります。

5.耐蝕性

ワイヤーカットによる電蝕、研磨液、潤滑剤等の腐食を抑制するのに優れた材料です。

6.耐熱性

高温下での使用を求められる品物に最適です。(工具等)


超硬パンチ製作の流れ

①超硬パンチの加工を行います。
ープロファイル研削盤で熟練の作業者が、1本づつ加工しております。

②そこへ、組付けるための後加工を行います。
ー超硬とツバ部を溶接します。

③下記写真が組み付け後の金型完成品となります。
ーピッチ精度2μ以内で組付け可能です。

当社では、1本から複数本での受注を受付ております。
また、金型でのお問い合わせでしたら、多数個取りのご提案も行っております。

超硬パンチの特徴

1.耐摩耗性に優れている

超硬合金は耐摩耗性に非常に優れている素材です。耐摩耗性に優れている超硬素材を使用することでパンチの寿命を長期化することが可能となります。

2.硬度が高い

皆様ご存知の通り、超硬合金は鉄よりも硬度が高い素材となります。そのため、加工時、精度が出しやすく、変形しにくいといった特徴があり、高精度な形状加工を行うことが可能です。パンチ等の治工具は、精密部品の製作に用いられる事も多く、高精度な加工が求められますが、超硬素材を使用することで、高精度に仕上げることが可能です。

3.超硬素材のラインナップが豊富

超硬素材は、ラインナップが非常に豊富であり、要望に沿った最適な素材を選ぶ事が可能です。例えば、「鉄だと、曲がりやすい且つ摩耗しやすいので、超硬素材を使用したいが、折れる恐れがある…」といった場合であっても、超硬素材の中から折れにくい超硬素材を選定することにより課題を解決することが可能です。

※超硬素材は、①G種、②微粒子超硬、③超微粒子超硬、④超超微粒子超硬の大きく4つに分類されます。G種は最も一般的な超硬素材であり、粒子は②③④の超硬素材と比較すると大きいです。微粒子超硬は、粒子がG種よりも小さいため、硬度、強度、耐チッピング性、耐摩耗性等がさらに優れた超硬素材となります。この微粒子超硬よりも、粒子が小さいものが超微粒子超硬であり、さらにそれよりも粒子が細かいものが超超微粒子超硬となります。粒子が細かくなるにつれて、前述した硬度、強度、耐チッピング性、耐摩耗性等が優れます。

超硬パンチの種類をご紹介!

1.インダクター用 超硬パンチ(I型)

こちらは、電子部品業界で使用される粉末成形金型の超硬パンチ(I型)です。当製品は、精度は±2μm以内、面粗さRz0.01mm、超硬厚み32mmとなります。超硬加工・超硬金型センターを運営する桂精密では、このような超高精度の部品製作を得意としております。

>>詳しい製品事例はこちら

2.インダクター用 超硬パンチ(H型)

こちらは、電子部品で使用される粉末成形金型の超硬パンチ(H型)です。当製品は、精度±2μm、面粗さRz0.01mm、超硬厚み32mmとなります。また、H型の溝幅が0.3mm以下といったように精度が高いため、通常のプロファイル研削加工機では、この溝幅は実現できませんでした。当社では、特注ホイールを使用することにより、この溝幅を実現しています。

>>詳しい製品事例はこちら

3.インダクター用 超硬パンチ(コ型)

こちらは、電子部品に使用される粉末成形金型の超硬パンチ(コ型)です。精度は±2μm以内、面粗さRz0.01mm、超硬厚み32mmとなります。当製品のように、横長形状になればなるほど、歪みや歪みが発生しやすいため、加工量や加工準備に細心の注意を払い、高精度に加工しています。

>>詳しい製品事例はこちら

超硬パンチ微細加工事例を動画でご紹介!

二股 超硬パンチ 微細加工事例

当社で社内加工した超硬製の微小パンチに関する動画となります。治工具用途向けのサンプルワークとして、また小型化する電子部品金型向けの多数個取り提案ワークとして加工を行いました。 幅は約3.5mm、奥行きは1mmとなっており、最大の特徴として狭小スペースに対しての多数個処理を想定した深い二股構造のパンチとなっています。 また先端には電子部品を想定した打ち抜きのための形状加工をプロファイル加工により行っています。この加工は加工時の材料の振動抑制や機械制御等高度なノウハウが必要であり、超硬加工や工具鋼の加工が得意な会社でも非常に難易度が高い加工です。

>>動画はこちら

超硬パンチの製作なら当社にお任せください!

いかがでしょうか。今回は、超硬パンチの特徴についてご紹介しました。
当社では、極小・高精度・難形状の超硬部品加工や超硬金型の設計・製作・修理など様々なご依頼に対応いたします。また、当社は金型や部品の製作だけでなく、コストダウン提案 や生産性向上提案など価格と品質においてお客様のご期待に全力でお応えします。超硬部品、治工具、成形金型などお気軽にご相談ください。







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