放電加工技術とは水や油などの液体の中で、電極と工作物の金属の間に電気によるアーク放電を引き起こし、数千度にもなる熱で金属を溶かして加工する方法です。この溶けた部分が液体により急激に冷却され工作物から剥離します。この放電から剥離までの一連の流れを連続して行うことで工作物を加工します。

この放電加工の最も特徴的なポイントは、極めて硬度の高い金属でも微細な加工ができる点です。
通常の加工、例えば切削加工で超硬のような硬い金属を削ろうとすると、工具への負担が非常に高くなってしまいますが、放電加工は加工物と接触しない非接触加工のため、そうした工具への負担がなく、超硬加工に適した加工方法になります。
また、微小な加工の繰り返しという特性上、微細な加工が可能であり、インダクターやコンデンサーのような超精密かつ極小サイズの金型の製作に用いられます。

＜形彫り放電加工＞

型彫り放電加工とは、彫りたい形に加工された電極を対象の材料に近づけて放電させ、1秒間に数千から数万回のスパークを生じさせることで、材料を少しずつ溶かし電極と同じ形状に形を彫る加工のことです。
電極自体は簡単に加工することができる柔らかい金属を使用できるため、超硬工具でなくとも加工が可能です。

＜細穴放電加工＞

細穴放電加工とは棒状の電極を用いて小径の穴を加工する加工方法です。
穴径にあわせたパイプ電極・棒電極を使用し工作物に穴を空けます。
一般的な切削加工では加工が難しいようなΦ0.3から3.0mmといった極細の穴加工が可能な加工です。

＜ワイヤー放電加工＞

ワイヤー放電加工とは一般に黄銅製（真鍮製）で、太さ（直径）がφ0.05mmからφ0.3程度の極細のワイヤーを工作物と走行させワイヤーを電極として放電加工を行う加工のことです。
ワイヤーが細ければ細いほどコーナーRを小さくできたり、幅の細いスリット加工や極細穴加工も可能になります。

＜桂精密の放電加工＞

桂精密では10台の放電加工機を備え、ワイヤー放電加工、細穴放電加工、形彫り放電加工が可能です。
ワイヤー放電加工は±2.5/1000で、細穴放電加工はワイヤー放電加工のための下穴加工用に使われ精度は±1/100です。高精度が求められる場合、ワイヤー放電加工で加工します。また、形彫り放電加工の加工精度は±2.5/1000です。

こちらの加工実績では、今取り上げたワイヤー放電加工、細穴放電加工、形彫り放電加工の全ての加工を実施しております。

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桂精密ではインダクターやコンデンサー向けの極小金型や超精密部品の加工・製作を行ってきました。
ベテラン作業員による熟練した技術力と経験、微細加工に特化した保有設備により、電子機器部品のさらなる進化に貢献いたします。
極小・高精度・難形状といった高品質の技術力がなければ対応が難しいような超硬微細加工であればお任せください！