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7.超硬合金のLAP加工品のことなら、超硬部品・超硬金型センターにお任せください!
超硬金型は、主に超硬合金を使用して作られた金型のことを指します。この合金は非常に硬度が高く、耐摩耗性、耐食性、耐熱性に優れています。そのため、超硬金型は、金属や樹脂などの高硬度材料を加工する際に広く利用されています。例えば、金属成形やプラスチック成形、押出成形、射出成形、精密切削加工、精密型抜き加工などの分野で使用されます。
超硬金型は、特に高い硬度が重要な特徴です。金型として使用される場合、耐摩耗性が非常に高く、長時間の使用にも耐えられることが求められます。また、金属を成形する際には、耐熱性も重要であり、高温に耐えられることが必要です。
>>超硬部品/超硬金型の超硬加工を 成功させるポイントを紹介
金属加工においては、切削加工や放電加工などを使用してワークを任意の形状に加工しますが、多くの場合、どんなに丁寧に仕上げても、計測器で測定すると表面に細かな凹凸が見られます。
この凹凸面をLAP材で研磨し、誤差のない平らな仕上げを施す作業をLAP加工と呼びます。
これは、工作物の最終工程などで利用される表面処理技術の一種であり、LAP磨きとも称されます。
<当社のLAP加工動画>
LAP加工は、加工対象の材質や加工条件によって『湿式ラッピング』『乾式ラッピング』の
2つの種類に分けられます。状況に応じて適切な種類を採用し、加工を行います。
LAP材(ダイヤモンドパウダー)とLAP液を多量に使用し、低圧・低振動でラップ材を滑らせて研磨する方法が湿式ラッピングです。加工量が大きく、鏡面ではなく無光沢となるため、「荒仕上げ」「中間仕上げ」の工程で使用されます。
※表面粗さ参考数値:「Ra0.011~0.037μm」「Rz0.08~0.30μm」
乾式ラッピングは、鏡面仕上げに適したLAP加工です。LAP材(ダイヤモンドパウダー)とラップ液を薄く塗布し、高圧・高振動でラップ材を滑らせて研磨を行います。加工量は少ないですが、精度が高く、表面が光沢のある鏡面に仕上がるため、最終的な精密仕上げの工程で使用されます。
※表面粗さ参考数値:「Ra0.007~0.009μm」「Rz0.043~0.07μm」
当社では、LAP加工においてハンドラップ技法を採用しています。
ハンドラップは、作業者の手の動きを活用して対象物に非常に精密な研磨作業を行う技法です。この作業の目的は、形状に応じて様々なラッピングツールや複数のダイヤモンドパウダーを組み合わせ、職人の技で対象物の任意の面や特定部分にLAP加工を自由に行えるようにすることです。
これにより、どんな形状にも対応可能であり、対象物に正確な平面を作り出し、非常に微細な寸法加工が可能になります。
また、下記は当社の表面加工に関するサンプル画像になります。
・ハンドラップ用ツール
・鏡面用仕上げマシン-エアロラップ
・砥粒流動加工機-DMC
ダイスによる段付き成形を行ったセラミック粉末成形金型の断面です。
3トンプレスの試作型に使用されます。
通常は段を付ける場合は、パンチを分割して行いますが、ダイス内で段付け成形を行っております。
結果、金型構造がシンプルになり、量産性の向上・成形品の品質安定を実現しております。
ダイス内部に形状加工すると測定が困難になるという課題がありますが、桂精密では特殊シリコン等を用いて形状測定を行っております。
直彫り加工で1時間程度で加工いたしました。
本来は超硬材料で行いますが、試作であればSKDで直彫り加工が可能です。
これにより、通常は電極製作と放電加工で5時間はかかるところ直彫りにすることで加工時間を短縮し、短納期化とコストダウンを実現しております。
また手磨きを施しており、面粗さRa0.02の精度も確保しております。
下1パンチです。
材質は超硬(HRA89)で、MC直彫り加工を施しております。
微細形状加工となると形彫り放電加工となることが多いですが、MC直彫り加工にすることで、形彫り放電加工工程を省略することが可能になります。
加工時間が多くかかる形彫り放電加工工程を削減したことで、形状加工時間は本来60時間のところ、31時間にて製作することができました。 また加工時間の短縮だけでなく、MC直彫り加工は手仕上げ(LAP)による加工精度のバラつきをも抑えることができ、最終精度の安定化にも効果的でした。
いかがでしょうか。今回は超硬合金のLAP加工についてお伝えしました。
超硬加工・金型センターを運営する桂精密株式会社では、昭和32年の設立以来、超硬金型や超硬部品の設計製作に携わり技術を磨いてまいりました。
その中で培った知見・ノウハウを活かし、お客様のご要望の超硬部品に最適な材質提案もすることが可能です。超硬部品に関するお困りごとは、是非当社までご相談ください。