超硬合金とは、硬質の金属炭化物と鉄系金属で構成される合金のことを指します。超硬合金の最も代表的な組成は、WC-Co合金になります。超硬合金は、レアメタルと呼ばれるWCとCoの粉末を混ぜ合わせ約1400℃の高温で焼結することにより、ダイヤモンドに次ぐ硬さと高い弾性率を発揮します。
超硬合金は、主に加工工具等の材質として採用されます。超硬合金と同じく加工工具に用いられる材質にハイス鋼(高速度工具鋼)があります。超硬合金は、このハイス鋼に比較して硬度、弾性係数、圧縮強度が高い特徴を有します。そのため、例えば、金型部品として超硬部品を使用した場合、金型の長寿命化を図ることが可能となります。つまり、超硬部品は、長寿命の部品といえるのです。
当社は超高精度の金型の設計・製作に長年携わってきました。高精度・難形状の金型製作に特化した専用の生産設備を保有するだけでなく、熟練の社員の五感(加工時の匂い、光の強さ、音の大小、力の入れ加減、場合によっては味など)を駆使した確かな技術によって極小・難形状の金型製作を±0.0025mmクラスの高精度で実現してきました。こういった超高精度かつ極小・難形状の加工を機械部品の分野に活用することで、超高精度の超硬部品製作を可能としています。
当社は極小・高精度・難形状の超硬部品の製作だけでなく、コストダウン提案や生産性向上提案などお客様の目線に立った最適な金型や部品を提案いたします。加えて、超硬素材の豊富なノウハウを保有しているため、超硬素材の選定に関するサポートをすることも可能です。
当社では、1個からの超硬部品の製作依頼に対応することが可能です。『数量が少ないけど対応してくれるかな……』などのお悩みがございましたら、是非当社にご相談ください。
直彫り加工で1時間程度で加工いたしました。本来は超硬材料で行いますが、試作であればSKDで直彫り加工が可能です。これにより、通常は電極製作と放電加工で5時間はかかるところ直彫りにすることで加工時間を短縮し、短納期化とコストダウンを実現しております。また手磨きを施しており、面粗さRa0.02の精度も確保しております。
多数子段付きピンです。段上ピンの径が細長く破損しやすいですが、ピンの下部を太くする段付きの構造にすることで破損のリスクを低減しております。又、成形部なのでRa0.01以下のLapで仕上げております。
いかがでしょうか。今回は超硬合金の材質選定のポイントについてお伝えしました。超硬加工・金型センターを運営する桂精密株式会社では、昭和32年の設立以来、超硬金型や超硬部品の設計製作に携わり技術を磨いてまいりました。その中で培った知見・ノウハウを活かし、お客様のご要望の超硬部品に最適な材質提案もすることが可能です。超硬部品に関するお困りごとは、是非当社までご相談ください。