当社では、電子部品の成形に使用される超高精度金型の設計・製作に長年携わってきました。その中で、高度な技術を培ってまいりました。当記事では、そんな当社が保有する技術を用いたパンチ多段式金型についてご紹介します。
通常の金型は、上パンチ、ウス、下パンチにより構成されています。これに対し、パンチ多段式金型は、複数の上パンチ、下パンチがある金型を指します。複数のパンチにより構成された金型(パンチ多段式金型)を用いることで、より高度な製品を製作することができるようになります。しかしながら、このパンチ多段式金型を使用し、製品を成形するためには、専用のプレス機が必要となりますので、注意が必要です。下図は、パンチ多段式金型の一例です。是非ご参照ください。
パンチ多段式金型を用いた成形のメリットは大きく下記3点が挙げられます。
①通常の金型では成形できない複雑形状製品の製作が可能
②成形後の製品密度・強度の向上を見込むことができる
③金型の構造の微調整により、製品形状を調整することが可能
特に重要な点が、①の『複雑形状製品の成形』が可能である点です。複数のパンチがある金型を用いることで、製品形状のシャープエッジ・コーナーR・段等の調整が容易に行うことができます。つまり、より目的に近い形状を得ることができます。
例えば、下図は、上述の金型の組図の拡大図です。ご覧いただくと分かる通り、複数の高さが違う段がパンチにより構成されているのがお分かりいただけるかと思います。
そして、実際にこのパンチ多段式金型で製作した場合の成形品が下図です。製品にも綺麗に段がついております。これは通常の金型では対応できない高度な加工となります。
この通り、パンチ多段式金型を用いることで、より高精度且つ、狙い通りの形状を製作することが可能です。
いかがでしたでしょうか。今回は、パンチ多段式金型についてご紹介しました。桂精密ではパンチ多段式金型の製作を得意としており、これまで多数の製作実績がございます。また、独自の技術・ノウハウを用いることで、パンチ多段式金型のみならず、世界最小レベル、0302タイプの実用金型の製作にも対応しております。0302タイプとは0.3mm×0.2mmの極小サイズの金型のことで、精密な部品の量産に使用される金型になります。
「製品開発したいけど、部品製造のための金型が作れなくて困ってる・・・」
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